中小企業が借入でなく出資金で更なる事業成長を目指すためのファイナンスについて

中小企業の資金調達方法としては、銀行等からの借入が中心となりますが、他の手段としていま注目すべきなのが「エクイティファイナンス」です。エクイティ(Equity)というのはつまり株式等により調達され返済義務のない資金です。

中小企業によるエクイティ・ファイナンス活用の類型としては資金の流れの観点からは大きく2つに分かれます。

① 狭義のエクイティ・ファイナンス
 (中小企業に直接的に資金供給)

② M&A
 (中小企業に直接的には資金が供給されないがエクイティ調達を活用した成長手段)

そして、①は取組内容に応じてさらに2つの種類に分けることができます。
事業承継等を契機に事業転換を図るための資金調達(ベンチャーキャピタル等)、規模拡大や事業再構築等を図るための資金調達(グロースキャピタル等)

各類型における中小企業事例

① 株式会社ミライエ(島根県、1972年設立)
事業
: 有機廃棄物処理装置の開発・販売、堆肥化施設等の設計、堆肥化技術の共同開発等
調達検討背景:
2017年、脱臭装置「ミライエ生物脱臭システム」を開発。同装置をもとに販路拡大等につなげるため資金調達が必要
エクイティファイナンスによる資金調達までの経緯:
約50のVCに出資を募ったが、販路を拡大するための事業計画が不十分と評価されて全敗。地方発スタートアップ創出を支援する「島根経洗塾」に参加、オンライン形式のマンツーマン支援を受け、事業計画の磨上げ等を実施。その後、ピッチラン・コンテスト「スタ★アトピッチJapan」で準グランプリを受賞したことで、業務提携や第三者割当増資による資金調圧を実現

② 三生医薬株式会社(静岡県、1993年)
事業: 健康食品、医薬品、一般食品、雑貨等の企画・開発・受託製造等。健康食品・医薬品OEM分野のリーディングカンパニー
M&A検討背景:
創業者には後継者がおらず事業承継が問題。また、経営課題として、健康食品や医薬品等に関するユーザーニーズの多様化や高度化、グローバル展開等、取引先の様々な要望に応えして行くため、更なる成長戦略及び経営体制の刷新を実現して行く必要
M&A実施までの経緯:
2014年8月、米国投資ファンドである「カーライルグループ」への全株式の売却を決断。カーライルグループが主導する経営にバトンを渡し、創業者自身が願っていた海外展開を加速し、さらなる成長を遂げる道を選択。その後、東和薬品の100%子会社として運営

中小企業が更なる成長を目指すために

日本の中小企業には競争力がある技術や商品をもっているものの、本来資金があれば可能となるような事業成長が達成できていない企業が多くあるように思います。成長資金があれば例えば海外に新たな販路を求めることもできるのに、折角の事業機会を逸しているのは残念なことです。

中小企業が自己資金や借入金だけに頼らず、自らが新たにスタートアップ企業のように成長を求めていく動きが今後日本国内で高まっていくと考えています。
その際には、投資家に対して事業戦略や販促計画を提示していく必要があると思いますが、上場企業のように経営成績や事業計画の開示になれていない中小企業にとってはハードルが高いプロセスだと思います。
中小企業もそういった外部へのアピールの仕方を身に付けていくことが重要になってくるのではないでしょうか。

参考:
経産省「中小企業におけるエクイティ・ファイナンス活用事例集」

海外進出・投資コンサルティングに関する起業アイデアについて考える

当ウェブサイトは、会社員である筆者が個人で運営するブログサイトのひとつ(ほかにも幾つかあり)ですが、2023年には海外リサーチ、コンサルティング、海外投資を主題として事業化を予定しています(株式会社の設立)。

そこで、ひとつの事業の軸として考えているのが、筆者自身の金融関連の実務経験を活かした投資助言業です。投資助言業は、財務局への登録が必要となっており審査が必要となってきます。人的要件等を見る限りは登録可能ではないかと思っています。結果的にすぐには登録できないかもしれませんが、そのあたりの流れは本ブログでも紹介していきます。

なぜ投資助言業を検討しているかというと、筆者が起業を考えている「海外進出コンサルティング」業は、JETROなどの公的機関や商工会議所、民間コンサル、法律事務所、会計事務所等がひしめく業界ですが、その中に投資助言まで手掛けている存在はないので他社との差別化という点でも有効ではないかと思うからです。
ほかの理由としては、結局のところ海外進出というのは、海外投資と同義であり、その点で(海外における)有価証券の価値等の判断の助言を行う投資助言業との親和性や相互補完性があると考えています。海外進出コンサルティングは法人向けのサービスですが、後者は個人向けのサービスを想定しています。ただ中小中堅企業の経営者の方々が顧客と想定すると両方のサービスを提供することに一定の価値があると思います。

日本人の資産は現預金が多く、有価証券等への投資が少ないですが、今後は国内・海外を含めて積極的に投資を行っていかなければ低成長が続く日本における所得の増加は見込みにくいのではないかと思います。

ということで、本ブログには、外国株投資に関する記事も書いていきたいと思います。

●◆●海外リサーチの高度化が必要な時代になっている

企業の海外進出を成功させるためには、調査すべきことが多岐に渡ります。
私どもは、10数年のグローバルビジネスご支援のなかで培ったノウハウをもとに、定量・定性両面から戦略立案に必要な現地情報や現地トレンドを調査、お客様に分かりやすい形でご提供することで、海外進出の成功率を上げます。

「海外リサーチはどこから始めればよいのかわからないし、
英語や現地語で調べるのは難しい・・・
誰かに依頼したらすぐにやってくれないか・・・」

そういった悩みを解決するために、各種調査会社を利用してオンライン上でアンケートに回答してもらい、回答結果を集計する定量調査サービスを利用したり、スペシャリストによる調査設計や抽出条件のアドバイス、データの加工や集計、レポーティング、など様々な情報・データ収集ニーズに対応する調査サービスを活用することが多いと思います。

ただ、大半の調査会社、公的機関、法律・会計事務所においては、ノウハウとしてある程度体系化してリサーチのスピードはあがっているものの、そもそもIT技術/デジタルのエキスパートではないため、過去のファイルを眺めてみたり、インターネットで検索したり、関連のデータベースを調べてみたり、まだまだ散らばる情報のデジタル化の余地があるアナログな手法が広がっていると思います。

メガトレンドとしてクラウド化やアジアへの世界の重心移動が進んでいく中で、今後は、それらのデータ収集をデジタルに体系化して、自動収集・最新化、さらにそれらのデータをクイックに分析することができるプラットフォームが必要になってくるのではないかと思います。そういったサービスを私どもは作ろうとしています。

海外情報リサーチとメタバース発展の可能性

日本国内から海外進出先の情報を収集するには、

① 現地の情報に精通した民間企業・公共機関から情報を得る

② 実際に現地を訪問して現地企業や現場から情報を得る

といった方法が中心になるかと思います。

題名に上げたメタバースは、現在ゲームなどの仮想世界に閉じた環境となっているため、「海外情報」とはおよそ似つかわしくない言葉のように思えて、メタバースの文脈で関連はないように思えますが、将来を見通すと、海外の情報を収集する上で不可欠のプラットフォームになる可能性があるのではないか、と思います。

なぜそのようなことを言っているかというと、メタバースは「対面」と「非対面」、「オンライン」と「オフライン」、「リアル」と「バーチャル」、「アナログ」と「デジタル」の間をつなぐ場所とも捉えることができるため、これらをつなぐ第三の領域として、海外の情報を得る際にも使えるようになるのではないかと考えています。

冒頭に上げた①は海外の情報を人から間接的に得る形になる一方で、②は自らが直接一次情報を得ることになります。メタバースによって、ビデオ通話や音声通話だけでなく、仮想空間の世界がコミュニケーションの場所となることによって、海外現地に行く前に仮想空間において、現地の半分生?の情報を手に入れる、ことができるようになるのではないかと思います。

筆者も海外において東南アジア在住の外国人が集う数百人のメンバーコミュニティを運営していますが、コロナ禍の真っただ中にいた2021年度は別として、非対面でイベントを開催すると参加率が圧倒的に下がってしまい、対面での集まりに人が集中する傾向にあります。これが、メタバースによって「対面」と「非対面」の差を埋めるような場所、世界をよりシームレスにつなぐ場所ができるのではないかと思います。

本日は普段とは異なって、自由な発想で未来について思いを馳せてみました。
今は想像もつかない未来がそれぞれのイノベーターのアイデアによって形作られていくのではないかと思います。

海外市場調査レポートを最大限に活用するためのポイント

コロナ禍により海外に気軽に出張に出かけることが困難になる中で、海外現地の調査会社が各業界の市場詳細を調査した資料を購入することが増えています。

レポート自体は数十万円はする上に、購入前にサンプルとして閲覧することができるのは目次や冒頭の数ページだけだったりするため、目的に対して本当に役に立つのか否かを確認することができない中で購入の意思決定をする必要があります。前年度に購入していてその有効性が分かっているのであれば同じレポートの最新版ということで経年で情報の変化を追うことができますが、そうでない場合はせっかくの投資が無駄になってしまう場合があります。もちろんレポートの一部分だけを購入することができるよう融通を聞かせてくれる場合もありますが、コスト的には半額以下にはならないことが多いと思います。

調査レポートへの投資を無駄にしないためにはどうすれば良いのでしょうか。

今回は、中小企業が「海外調査レポートを探す場合に意識すべきこと」について紹介していきます。

具体的には、

・海外調査レポートの種類
・よく使われている調査レポートサービス

について解説します。

海外進出を検討している中小中堅企業は、必要な情報を素早く手に入れて、確度の高い海外展開によって、大きなビジネスチャンスを獲得しましょう。

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海外調査レポートの種類

(1)マクロ環境の分析(Macro)

まずその国のマクロ環境がどのようになっているのかを把握する必要があります。一般的にはPESTフレームワークが使用されますが、政治(Politics)、経済(Economics)、社会(Society)、テクノロジー(Technology)といった各種観点によりマクロの視点でその国、その市場の実情を捉えることが必要です。

現地で活用可能な設備が何なのか、どのような技術が足りないのかについて把握することで、他社と差別化する上で不可欠なコアテクノロジーを見出すことが必要です。

(2)顧客の分析(Customer)

海外調査レポートにおいて得られる情報は、まずは海外市場における顧客の分析です。
市場のサイズだけでなく、どのような顧客層がどの程度、市場に存在しているかについて分析することになります。これらのデータをパラメータとして、目指すべき目標を設定することができるようになります。

(3)競合の分析(Competior)

競合他社の分析は、企業が海外進出する上で必ず考慮すべきことです。他社と比べて自社の強みは何なのか、といったことを認識することで、より研ぎ澄まされた生産体制、マーケティング展開、組織体制などをプランニングすることができます。

(4)パートナーの分析(Partner)

海外進出をする際は、自社の力だけでは現地の独特の商慣習を踏まえた戦略を打ち立てることができません。流通や生産を含めて現地の実情に精通した現地パートナー企業を見つける必要があります。

(5)法規制・リスクの分析Regulation

海外の法律は当然のことながら、日本のものとは異なります。また様々なリスクを合わせて検討することが必要です。

海外調査を行うときは、「マクロ環境」「顧客」「競合」「パートナー」「法規制・リスク」の5つの視点について、どのような手法で調査していくか設計していく必要があります。5つの視点から得られたことについて総合的に判断することで、海外進出をすべきかどうかが、より鮮明に見えてきます。


よく使われている調査レポートサービス

まずは調査レポートサービスの種類をみていきましょう。

1. 公的機関による調査レポート
 日本貿易振興機構(JETRO): https://www.jetro.go.jp/world/reports/

2. 海外調査会社のレポートの販売仲介
 グローバルインフォメーション(GII): https://www.gii.co.jp/
 SPI:https://www.spi-information.com/

3. 国内調査会社の国内調査レポート
 矢野経済研究所: https://www.yano.co.jp/
 富士経済: https://www.fuji-keizai.co.jp/

4. 国内調査会社の海外調査レポート
 ネオマーケティング: https://neo-m.jp/research-service/oversea/

5. 国内調査会社による海外調査
 マクロミル: https://www.macromill.com/service/global_research/
 東京商工リサーチ: https://www.tsr-net.co.jp/service/market_research/pte_overseas/index.html
 インテージ: https://www.intage.co.jp/

6. クラウド情報サービス
 経済情報プラットフォームSPEEDA: https://jp.ub-speeda.com/

7. 知見者へのヒアリング
 ビザスク: https://visasq.co.jp/

8. コンサルティングサービス

9. 自ら調査
 国立国会図書館: https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-1024.php
 日経テレコン: http://t21.nikkei.co.jp/g3/CMN0F11.do

様々な調査手段がありますが、その特性に合わせてうまく組み合わせて活用することが必要です。それぞれ単体だけではすべての必要な情報を集めることはできないため、海外進出を検討するには、これら以外にも様々な関係者が関わってきます。

おわりに

この記事では海外進出を検討している中小企業の担当者の方向けに、「海外調査レポートを探す場合に意識すべきこと」について解説しました。日本と海外では言語が異なるのはもちろんのこと、文化や商習慣などが大きく異なります。

海外進出を検討する際には必ずと言ってよいほど必要になるのが調査レポートですが、海外の調査会社の調査結果をそのまま鵜呑みにするのではなく、適切に情報を取捨選択して、追加的な裏付け調査も交えながら正しく解釈を行うことで、海外進出検討の精度を高めることができるのではないでしょうか。

私どもは、英語、中国語を始めとした海外の複数言語に通じたリサーチ・コンサルティングのプロフェッショナルによって、海外調査レポートを購入するだけでなく、単体価格✖ 30%にて、その裏付けや解釈まで含む周辺コンサルティングサービスをセットにした「海外調査レポートプラス(+)」を提供しています。海外調査レポートを単に購入しただけでは、情報をフル活用できない、といった問題を解決することができます。

現地の現地の実情にあった適切な海外進出計画を組み立てて、大きなビジネス機会を獲得しましょう。

参考:
https://gallery.intage.co.jp/global-research/

中小中堅企業による海外進出のポイント

日本経済の低成長が続く中で、国内経済だけに頼っていては事業の大きな成長が望めなくなっているため、多くの中小企業が海外進出を検討し、ビジネスチャンスを得ようとしています。

ヒト・モノ・カネが充実している大企業による海外進出はこれまでも行われていますが、自社資源が限られる中小企業にとっては、大企業以上のハードルが待ち構えており、大きな期待をもって海外進出しても、現地パートナーとのトラブルや資金繰りの問題によって止む無く短期間で撤退せざるを得ない企業も出ています。

今回は、中小企業が「海外進出の際に留意するべきこと」について紹介していきます。

具体的には、

・海外進出までの大きな流れ
・日本企業が海外進出する3つの理由
・海外拠点を運営する上で直面している3つの課題
・海外拠点として今後重視する国・地域
・よく使われている海外展開支援サービス

について解説します。

海外進出を検討している中小中堅企業は、必要な情報を素早く手に入れて、確度の高い海外展開によって、大きなビジネスチャンスを獲得しましょう。

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海外進出までの大きな流れ

まずは海外進出までの大まかな流れをみていきましょう。

海外進出を検討するにあたっては、
1. 進出目的を定める
2. 信頼できるパートナーを見極める
3. 事前調査(フィージビリティスタディ F/S)を実施する
が最低限必要です。

中小企業にとっては、海外進出が初めてである場合や、進出先国に関する知識が乏しい等によって、進出前の十分な準備が困難なケースがあります。進出前の準備には、十分な時間を確保して臨むことが求められます。

日本企業が海外進出する3つの理由

まずは日本企業がどのような理由で海外に進出しているのか、3つの理由を紹介します。

国内市場の縮小

海外への進出理由の一番目は、21世紀日本の最大の構造変化ともいえる少子高齢化により、日本国内の市場が縮小していることです。日本の総人口は2022年6月時点で1億2,493万人となっており、既にピークを越えて人口減少の時代に突入しています。今後もその勢いは止まらないと予想されるため、数十年後には1億人程度の人口になることが確実となっています。一方で世界の人口は大きく増加していくことが予測されており、アジア太平洋地域が今後の世界経済の中心地となっていきます。

人口減少が進む日本国内だけでビジネスを行っていると自社のビジネスの母数となる顧客や法人企業が減っていくため、会社の存続が危うい状況になっていきます。日本だけでなくアジアを中心とした海外展開を考えることは必須といってもよいのです。

新規市場の開拓および販路拡大

海外への進出理由の二番目は、日本で成功した製品・商品やサービスを海外に展開することです。すでに売れるモノは持っているため、あとは異なる市場と競争環境においてハードルを越えることができれば、まったく一から商売を海外で始めるよりは各段に難易度が低くなります。海外でシェア拡大できる市場が残っていることや将来的に海外の需要増加を見込めるとして、ビジネスチャンスを掴もうとする日本企業が多く進出しています。

現在、米中情勢により厳しさを増してはいるものの、魅力的な大きなマーケットである中華圏、若年層が多く今後の成長期待が高い東南アジアやインドのマーケットには、多くの大企業が進出を行っており、中小企業にとってもビジネスを拡大しやすいビジネス環境ができあがりつつあります。

海外人材の活用とコスト削減

海外への進出理由の三番目は、東南アジア等の発展途上国は日本と比べて人件費や物価が安いため、様々なコストを抑えることができます。コストを削減することと人手不足の解消を一気に行えることはビジネスを展開する上では大きなメリットとなります。


海外拠点を運営する上で直面している課題

中小企業基盤整備機構による調査では、海外拠点を運営するうえで直面している課題として、
・海外事業を推進できる人材の確保、育成
・現地顧客の開拓
・現地従業員の確保・定着化
・現地従業員の賃金上昇
・生産コストの低減(原材料・部品等費用、原価低減対策)
・為替変動への対策
・生産の効率化(歩留まり向上、不良・ロス改善等)
・現地の法制度・商習慣への対応(贈収賄対策含む)
・現地向けの新製品開発
・現地の販売パートナーの開拓、関係悪化
・現地従業員のモチベーション向上
といった課題が多く挙げられています。

現地人材というヒトの課題、現地の法制度や商習慣に関する課題、ビジネスを展開する上での顧客やパートナーに関する課題の3つに集約されるのではないでしょうか。

これらの課題の根本にある問題としては、下記が挙げられると思います。

① 現地の事前調査が十分でない
進出前のフィージビリティ調査が十分でなく、自社の強み・弱みを踏まえた計画が立てられていないため、思い付きでそのまま進出してしまったために多くの課題に直面しています。

市場調査する方法は大きく分けて4つあります。

● 公的な支援機関(JETROや商工会議所など)に相談する方法
● 現地政府機関が公開している情報をインターネットで調べる方法
● 民間企業による現地調査や調査レポートを活用する方法
● 自社社員が現地に出張して調査する方法

大企業とは異なり中小企業は調査にかけられる予算が少ないため、限られた予算の中でいかに的を絞って質の高い情報を集められるか、それをどう計画に落とし込めるかが重要となります。

②適切なパートナーを探せない
多くの中小企業は現地との接点が自社ではもっていない状態でビジネスを検討し始めることになりますが、言語が異なり、距離が遠いことで様々なハードルがあるため、信頼できるパートナーを見つけることが最重要となります。
国によっては出資規制の関係で、株式の過半をもつことができない場合もあるため、現地の商習慣を知っているリサーチ会社、会計・法律事務所など、現地のパートナー探しが成功の鍵となります。

③ 日本でのやり方を変えない
市場の性格が異なる海外においては、現地顧客のニーズに合わせて、製品の売り方を変えたり、製品そのものを変える必要があります。日本で成功した方法を海外に持ち込むことになるため、日本人が経営層として現地社員を管理してしまうことも失敗要因のひとつです。現地のことは現地の人々が一番わかっているわけであり、日本と現地のスタッフがそれぞれをリスペクトしてそれぞれの良いところを取り入れつつも、現地に軸足を置いた経営を行うことが肝要です。現地でマネジメントを行う人材は、少なくとも現地語でコミュニケーションを取るなど現地に溶け込む意志を見せることが必要です。


海外拠点として今後重視する国・地域

1. 中国
2. タイ
3. ベトナム
4. 米国
5. インドネシア
6. 香港
7. 台湾
8. 韓国
9. フィリピン
10. 西欧
11. マレーシア
12. シンガポール
13. インド
となっています。この調査自体は米中関係が悪化する前ではありますが、今後も中国を始めとした中華圏や東南アジア、南アジアの市場の重要性は変わらないものと考えられます。


よく使われている海外展開支援サービス

海外展開支援サービスの認知度としては以下のようになっています。

1. 日本貿易振興機構(JETRO)
2. 商工会・商工会議所
3. 国際協力機構(JICA)
4. 中小企業基盤整備機構(中小機構)
5. 都市銀行
6. 在外公館(日本大使館等)
7. 地方銀行
8. 政府系金融機関
9. 地方自治体、都道府県等中小企業支援センター
10. 信用金庫・信用組合
11. 商社・卸売業者
12. 取引先・同業企業
13. 民間コンサルティング会社
14. 弁護士・会計士・税理士
15. 現地ローカル企業
16. その他

一部は認知されてはいるものの、実際には利用されていなかったりしますが、中小企業が真っ先に相談する相手としてはこれらの存在が中心となっています。

他には、海外展開支援とまでは行かないものの、進出前の事前調査や進出中の市場企画、製品企画の助けとなりうるのが、海外や国内の各調査会社が提供している市場調査レポートです。

市場調査レポートは、一本数十ページで数十万円はする高価なものとなっていますが、自前の調査手段を持たない企業にとっては必須のものとなっています。ただし、出張を行って現地調査するなどで一次情報で補完する必要があります。

調査レポート自体は、コンサルティング会社に調査を依頼するよりは安価に済みますが、単に情報としてあるだけでは、十分ではないため、自社のビジネスにとってどのような示唆が得られるのかは調査レポートを傍らに置きながらじっくり検討することが必要です。

おわりに

この記事では海外進出を検討している中小企業の担当者の方向けに、「海外進出の際に留意するべきこと」について解説しました。日本と海外では文化、ビジネスのやり方、商習慣などが異なります。現地の実情にあった適切な海外進出計画を組み立てて、大きなビジネス機会を獲得しましょう。

海外進出において、「海外調査レポートの取得や翻訳」「海外調査レポートを最大限に有効活用する方法」「現地市場環境の調査」などにお悩みの方は、私どもにお任せ下さい。お客様に代わって面倒な現地語でのやり取り、多言語でのプレゼンテーション資料作成等のサービスを行っています。海外に進出するために検討しなければならないことは広範囲にわたるため、事前検討の段階で法律事務所、会計事務所、コンサルティング会社、公的機関等に個別に相談することは大変なハードルとなります。私どもは、これまで培った経験を活かして、ワンストップで初期検討のお手伝いをすることができます。

自社にとって望ましい海外進出とは何なのか、まずは一つずつ検討を始めていきましょう。

参考:
https://www.smrj.go.jp/doc/research_case/jittaichousa_houkokusho_gaiyou_H28.pdf

2010年代の台湾留学を振り返る

2008年9月に米国有数の投資銀行である「リーマンブラザーズ」が経営破綻。それをきっかけに世界的に株価が下落して金融危機が発生した。

その頃の筆者は、経済不況を横目にしながら、ひたすら目の前のIT関係の仕事に打ち込む日々であった。

それから数年が経って今度は2011年3月に東日本大震災が発生した。
東京・大手町の高層ビルの上層階は大きく揺れた。

その日は午前中に、当時勤務していた会社で退職願を提出し面談を終えたばかりだった。

それから数か月ほど後に台湾に渡航。
台北にある台湾大学近くの語学学校に通いながら、標準中国語を学んだ。

ちなみに筆者は大学時代から中国語の学習を継続しており、中国語水準は一定のレベルに達していたが、中国語を仕事で使える状態にすることで、影響力を高めつつある中華圏でのビジネス機会の拡大とともに自らも成長できるだろうと目論んでのことであった。

皆気になるのがビザの問題である。
筆者自身はワーキングホリデービザを使用したが、結局半年間に渡る滞在期間において働く機会を得ることはなかった。今であれば、台湾にいながらオンラインで日本の仕事をしたり、現地でギグワークを見つけたりすることも容易だろうと思うが、当時はそのような環境ではなかった。

住む場所は、台湾人の知人がいたため探す手伝いをしてもらったが、外国人にとって住居を確保することは不動産屋との手続きや保証の話など相当の労力が必要だと思う。
今なら筆者も中国語で直接交渉できるが、当時の中国語力では困難であったためその知人には今でも感謝している。

台北での生活は、働いて貯めた貯金を切り崩す日々であったがとても充実していた。
中国語を学ぶとともに友人作りのために一時期通った現地の英語学校では、台湾人女性と知り合い、その妹さんが台湾大学で日本語を専攻しているとのことであったため、いわゆる言語交換を数か月させてもらうことができたので飛躍的に会話の機会を増やすことができた。

台湾は士林夜市に代表されるような屋台が町中にあり、食文化は多いに楽しむことができた。当時もそうだが、今の台湾には世界的にも一流の半導体を始めとした強い産業があるので、一人あたりGDPは日本を超えるまでになっている。物価自体はまだある程度日本よりも安く親日な人も多いので、日本人が留学する上ではお勧めの場所である。


メタバースが加速するSDGs

メタバースは、今後、新しい形の富を生み出すデジタル世界を生み出し、持続可能な社会を形成する上でのパラダイムシフトとなりえます。まだ実態が見えない存在として敬遠している人が少なからずいると思いますが、SDGsで謳われている各目標を達成する上で、メタバースは避けて通れないテクノロジーの飛躍的進歩であると捉えることができます。

メタバースによって、現実世界の情報、人々の経験、デジタルを融合することが可能となります。これによって、世界のあらゆる地域でのデータ収集の方法に根本的な変化がもたらされることになります。デジタル格差を縮小して貧困と不平等を終わらせるのに役立つ没入型のデジタル体験を通じて、人類のもつ知識は継承されていきます。

私たちの社会は常に新たな富、持続可能性、知識の源泉を必要としていますが、メタバースがそれを可能とするのではないでしょうか。

メタバースとは何か ~メタバースが創る未来像を探る~

Facebookが「Meta」と社名を変えて以来、新しい概念「メタバース」が急速に様々なメディアで取り上げられています。

「メタバース」という言葉は、1992年にニールステファンソン(Neal Stephenson)が上梓した書籍「Snow Crash」に出てきます。しかし映画「Tron」に代表されるように、バーチャルシミュレーションの世界で人々が交流できるというアイデア自体は1990年代より前に既にありました。

テクノロジーが次第に発展したことで、バーチャルリアリティ体験が高度なものに進化してきました。

メタバースとは何か、何ができるのか、そしてどのような応用事例があるのか。
本稿では、今注目を集めている「メタバース」について、その概要を事例を交えて紹介します。

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メタバースとは何か、何ができるのか

「メタバース」は簡単に言うと、永続的(Persistent)かつ没入的(Immersive)な、3次元の仮想空間におけるあらゆるデジタル経験のことを指します。現実世界における体験と対比されるものです。「超越」を表す「メタ」と「宇宙」の意の「ユニバース」を合わせた造語です。

メタバースにおいては、「Play」「Work」「Connect」「Buy」「Sell」「Create」といった現実世界では普通に行われているような行動を仮想空間の中であたかも現実のように行うことができます。これまでもゲームの中でのように個々のバーチャル空間・世界の中ではそのような行為をすることができましたが、この概念は、より本質的かつ従来よりも広範囲において適用されます。具体的には美術品の展示を行ったり、ロックコンサートに参加したり、サッカーの試合を鑑賞したりといったことができるようになります。

既存の仮想空間の具体例としては、話題になったNintendo Switch「あつまれ どうぶつの森」のようなオープンワールドゲームや、過去に話題となった「セカンドライフ」などが挙げられます。双方ともに、多くの人とゲームの中でコミュニケーションを行うことが可能で、その世界だけで使えるコインやアイテムのやりとりができる空間です。
メタバースとこれらのゲームや既存の仮想空間との違いは、他者も介在すること、および様々な仮想空間を超越する共通の土台が生まれつつあるということです。

メタバースは、現実世界と並行して存在かつリンクしながら、自由に行き来することができるパラレルワールドとも見ることができます。

メタバースがもたらす可能性

ビジネスにおいても、バーチャルオフィス、リモート会議、セミナー開催などがメタバースを通じて行うことができます。また、アバターを着せ替えるためのファッションアイテムを販売したり、土地を売買したりといった商業活動ができるため、ビジネス上の大きなメリットとなっています。

メタバースの各種事例およびビジネスモデル

現在存在しているメタバース関連サービスには、メタバースのプラットフォーム(FacebookのHolizon)、ファッションアイテム販売、アバター作成、ゲーム、メタバース事業のコンサルティング等がすでにあります。

ほかにどのようなビジネスモデルがあるでしょうか。
イーサリアムで動くメタバースCryptoVoxels(クリプトボクセル)における事例から見ていきます。同メタバース内では土地やアイテムがNFTとして存在し、イーサリアムで売買可能となっています。

NFTアートの販売
NFT(非代替性トークン)はデジタル証明書として、デジタルデータが唯一無二であることを証明します。
例: 美術商(CryptoVoxels)

Vox販売
物理世界とは異なりメタバースは別の資材から構築されています。
CryptoVoxelsは3Dグリッドにおけるデジタル資産であるvoxelにより構成されています。
例:Vox販売店(Vox Walk)

建築
メタバースにおいて建築サービスを提供する
例: MetaEstate、Voxel Architects

その他に、広告、レンタル、カラオケ、トレーニング、テーマパーク、データサービス、といったビジネスモデルが生まれてくる可能性があります。

CryptoVoxelsは一例ですが、他にもUplandという現実の地図と対応するバーチャルな不動産を売買する分散アプリケーションなど様々なメタバースが存在します。今はまだ個々の空間は分かれているといえますが、今後はそれらが本来の意味でのメタバースとしてつながっていくことも想定されます。

メタバースの今後の展望

メタバースは消費者・企業の双方から見ても、将来の可能性が多分にあります。

(ここではビジネス面でのメタバースの展望を別途まとめます)

おわりに

今後ますます発展していく可能性が高いメタバースにおけるビジネスチャンスを逃さないようにしたいものです。リアルとバーチャルを制するものが、今後のビジネスを制するといえるのではないでしょうか。

参考:
https://hbr.org/2022/01/how-brands-can-enter-the-metaverse
https://www.itpro.co.uk/business-strategy/collaboration/361832/the-business-of-the-metaverse

自己紹介: Digital Life Lab

当ブログは、当サイトDigital Life Labの運営者である筆者が本業の傍ら、自らのミッションを探求するためのプラットフォームです。

今後、『メタバース(Metaverse)』によって創られる新たな未来の可能性を探求し、筆者自身はもちろん、企業で活躍する方々が具体的なアクションにつなげることができるメタバース情報におけるワンストップのプラットフォームとなることを目指しています。

  • メタバースにおける新規事業企画
  • 初めてのメタバース!どうアプローチしていくか
  • メタバースの学び方、本やYouTubeの活用方法
  • マーケティング部門がメタバースでブランド価値向上を進めるうえでのポイントメタバースについて知るための書籍
  • 海外事例(仮): ニュージーランドの金融サービス会社による新たなメタバースビジネス
  • メタバース関連WEBサービスの立ち上げ方

上記のようなテーマがざっと思い浮かんでいます。

これをきっかけに共通の関心を持つ人たちとつながりを広げていければと思います。